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治療・手術について
溶解療法(解説・特徴)
おもにコレステロール結石をウルソなどを服用し溶解(溶かす)することを期待する治療ですが、長期に薬を服用しても溶解する可能性は少ないです。
実際にの溶けるのは20%弱程度で、それも1年くらいは薬をしっかり飲み続けた場合です。
しかも再発率が高い(3年で40%くらい)ため、根治治療とは考えない方が良いでしょう。
破砕療法と併用することにより効果が期待できます。
破砕療法(解説・特徴・適した胆石)
文字通りからだの外から衝撃波を当てて石を砕く方法です。50%程度の方で有効といわれていますが、再発率も高く5年では40%との報告もあります。
また、一回の治療では不十分で通常数回にわたる治療が必要です。また、砕けた石が胆嚢の出口や胆管の出口に詰まり、炎症や黄疸を引き起こす可能性もあります。
石灰化の少ないコレステロール結石で、大きさ3cm位まで、数も3個位までが破砕療法に最も適しています。

体に傷がつかず、安全性も高く、破砕後一切の生活制限がなく、日帰り治療などよい点が多いのですが、石の種類により砕けにくかったり、砕いてもなかなか排出されない場合があるなどの欠点があります。

体外衝撃波胆石破砕装置
体の外から体内の石を砕くというユニークな発想のもとに、西ドイツで開発された胆石破砕装置は1987年日本で最初に当院に導入され数多くの患者さまに破砕療法を行ってきました。1992年4月から胆石破砕療法も健康保険が適用され、当院もこれを機会に新しい世代の破砕装置(ドイツ ドルニエ社製 MPL-9000)を導入し、より侵襲の少ない治療法としてみなさまに提供しております。
胆石破砕療法の特徴
・体に傷が残らず安全性が高い
・食事など一切の生活制限がない
・入院期間が短く、外来でも可能である
・すぐに職場復帰ができる
・スポーツなど、体を激しく動かしても支障がない
・日帰り治療である
胆石破砕療法の特徴
・石灰化の少ないコレステロール結石
・石の数は3個位まで、大きさは3cm位まで
・胆嚢の機能があること
・胆嚢の中で胆石が動くこと

費用:破砕8万円前後
胆嚢摘出術(解説・特徴・困難な症例)
手術による治療です。胆石が作られる”畑“となっている胆嚢ごと摘出してしまう治療で、もっとも根本的で確実な治療です。おなかを10cm弱切って胆嚢をとる「開腹手術」とカメラを使った「腹腔鏡下手術」があります。
開腹手術に比べて腹腔鏡下手術はきずも小さく、痛みも少ない、腸管運動の回復が早いメリットがあるため、現在ではほとんどの胆嚢摘出術は腹腔鏡下に行われるようになっています。
ただし、炎症が強い、癌が強く疑われるなど、様々な理由で開腹手術が選択されることもあります。
低侵襲な腹腔鏡下胆嚢摘出術の出現で、現在は症状のある胆石に対する治療の標準は、手術による外科的治療となっています。
腹腔鏡下胆嚢摘出術の詳細はこちら→(腹腔鏡手術センター・胆嚢摘出術の実際

また、最近ではさらに体の傷を残さない単孔式腹腔鏡下手術も積極的に行っています。
この場合、傷はおへその中に隠れてしまうため、パッと見は全くおなかに傷がないように見えます。
この手術を受けた方の手記はこちら→(患者さまの手記「腹腔鏡による単孔式胆嚢摘出手術を受けて」

当院での腹腔鏡下胆嚢摘出術の入院期間は4日間です。

腹腔鏡下胆嚢摘出術の特徴
・傷が小さい(穴も1〜4ヶ所程度)
・手術後の痛みが少ない
・早く歩けるようになり、食事摂取も早い
・入院期間も4日間と短い
・仕事に早く復帰できる
・胆嚢を摘出してしまうため、再発がない

費用:腹腔鏡20万円前後
破砕療法と腹腔鏡下胆嚢摘出術の組合せ(解説・特徴)
どちらの治療法もよい点がたくさんありますが、破砕療法では石の種類により確実性に欠け、また再発する場合があり、腹腔鏡下胆嚢摘出術では胆嚢を取り除く不安や大きい結石の摘出困難などの心配があります。
そこで私共は二つの治療法を組み合わせ、よい成績を上げているので紹介しましょう。
今まで破砕に適していなかった胆石でも腹腔鏡下胆嚢摘出術という次の手段ができたことで、一度破砕してみることができるようになり、破砕療法の適応が広がりました。「試しに砕いてみましょう。もし砕けなかった場合は小さい傷で取ってあげましょう」という訳で、実際砕いてみたらうまくいって、石が消失してしまったという例が多くあります。砕けた石が外へ排出されない場合は、砕いているために小さい傷で取り出すことが安易になるという利点もあります。また、大きい結石では一度砕いて取り出しやすくして、腹腔鏡的に胆嚢を取り出すというように、破砕を腹腔鏡下胆嚢摘出術の一つの手段としても利用できるようになりました。

このように最近の胆石症の治療法(上記の表)は溶かしたり、砕いたり、あるいは胆嚢を取り出す方法にも小さい傷で手術をしたりと、種々の方法が選べる時代になりました。大事なことは専門の病院で、確実に診断してもらい、一番適した治療法を行ってもらうことだと思います。